1. 超音波振動子とは
この電歪型振動子は、交流電圧を加えると振動するチタン酸ジルコン酸鉛(通称PZT)が主に使われています。PZTの作動周波数は約400 kHz以上となっています。このPZTを使用し低周波用に開発された振動子が、ボルト締めランジュバン型振動子( Bolt-clamped Langevin type transducer 通称BLT又はBL振動子)になります。
BL振動子は、PZT振動子を金属のブロックではさみ・ネジ(ボルト)で締め付け圧力をかけることで振動性能を向上させています。 また、金属部を含めて共振させる為、15 kHz?200 kHzの低い周波数で作動する振動子ができるようになりました。
BL振動子の構造は単純ですが、部品の精度や組立方法、形状等にノウハウがあり、国産の振動子は高い信頼性と耐久性があります。
2. 超音波振動子の種類
BL振動子取り扱い企業
めっき取り扱い企業
1. 超音波浮揚
ホーン型の超音波発生装置を応用し強力な音波を物体に照射することで、水やCD、発泡プラスチックの玉などが音波の圧力で空中に浮きあがります。
音波放射面の対面に超音波を反射する板を平行に設置し、超音波を反射させ定在波を発生させます。定在波は波長に応じ音波の強弱の分布が規則的に安定した状態であり、音波の波長で浮揚間隔が決まります。超音波の音圧が最小(振動速度が最大)となる位置に水や小さなプラスチックの玉を置くと浮揚させることができます。
音波放射面の1 mm程度の所に平らなものを置くと、音響放射力により定在波に関係なくプラスチックの板などを浮かすことができます。板の大きさや重さで、浮揚距離が変わります。
超音波浮揚の例
2. 超音波脱気/脱泡
3. 超音波半田付
溶融半田内に超音波を照射することで、接合対象の汚れや酸化膜が除去され、フラックス無しで半田付けや半田メッキができます。